ワクワク! クラシック音楽の泉

堅苦しいけど奥深い「クラシック音楽の世界」に新しい出会いを求めて日々活動中。名曲(迷曲)、名演(迷演)、珍曲の発見など、個人的にワクワクしたことを綴っていきたいと思います。

看板に偽りあり? ウェーバー/ 華麗なポラッカ「笑いこける」

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ウェーバー/ ピアノ作品集4

演奏:アレクサンダー・パレイ

 

今年はご存知のとおり「ベートーヴェン ・イヤー」

それに因んでベートーヴェン作品を毎日聴いているが

もちろん、その他の作曲家の作品も聴いているわけで、でもなぜかベートーヴェン以外に、すごく気になってしまった作曲家がウェーバーである。 

https://herbertvonharayan.hatenablog.com/entry/2020/02/09/120057

 

名前は有名なウェーバー。でも彼の人生はあまりよく知らない。

おそらく伝記さえ出ていないのではない。

でも、波乱万丈の人生を送った作曲家。

もちろん、彼が作った音楽も素晴らしい。

 

そんなことで、ベートーヴェン以外ではウェーバー比率が高めになっている。

 

4作品あるピアノ・ソナタ

最後の第4番を聞く目的で入手したCD。

よくわからない曲が余白に数曲入っているのだが、

そのひとつを調べて見ると、なんと日本語では

 

華麗なポラッカ「笑いこける」

 

となっている。

 

「笑い」「こける」

「こける」ほど「笑える」

 

気になる。すごく。

このタイトルを見て、もし

「気にならない」

というのはちょっとおかしい。

 

一流作曲家「ウェーバー」が作った作品である。

 

モーツァルトなら、あまり驚かないけど。

 

どんな面白い、笑える曲なのか

と、本命ピアノ・ソナタ第4番よりまっ先に聞いてみた。

 

「ん?」

 

愉快な感じではあるが「笑える」、しかも「こける」ほどではない。

聴き終わってから、かなり複雑な気分。

「看板に偽りあり?」

 

でも当時は

これが「笑いこける」

というニュアンスの曲で、みんな大笑いしてこけていた、

のかもしれない。

 

原題をもう一度見てみる。

 l'hilarité

翻訳(フランス語で)してみると「陽気」

 

日本語訳の「笑いこける」

これは誇大翻訳ではなかろうか。

 

6分ほどの作品

私が思うのは

「これ、もしかしたら、相当高い難易度の作品ではないか」

ということ。

私はピアノが弾けないので、果たしてそうなのか、わからないが。

 

弾くほうは、決して「笑いこけられない」のではないか?

名ピアニストでもあったウェーバーの本領が発揮された作品ということか。

 

解説書によると、メンデルスゾーンが自分の作品以上に好んで弾いていたのだとか。

「ポラッカ」とは「ポーランド風」という意味。

だけど、ポロネーズのようなポーランド風には思えない。

なぜ?

  

ますます気になるウェーバー

なのである。

 

 

この方、CDと演奏者とは違うけど、この曲の各種動画をUPしている。


C. M. von Weber - Polacca brillante op. 72 - Pianista Stefano Bigoni