ワクワク! クラシック音楽の泉

堅苦しいけど奥深い「クラシック音楽の世界」に新しい出会いを求めて日々活動中。名曲(迷曲)、名演(迷演)、珍曲の発見など、個人的にワクワクしたことを綴っていきたいと思います。

悩ましさが募る マーラー/交響曲第6番「悲劇的」

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やらなきゃいけないことがあるのに

なぜだか気分か高まらない。

ノッてこない。

 

そんな時には音楽を聴いてテンションをアップさせる

ということはよく利用する手段であろう。

 

人によって、いろいろな曲がその目的に使われているのだろう。

配信では勝手にそのような曲を順次流し続けてくれるという

便利なものもある。

 

これがいい、という曲の順位もきっと調査され、WEB上には出ていると思うが

クラシック音楽に限るとどんな順位になるだろうか。

 

モーツァルトの作品はきっと上位に来るだろうし

ベートーヴェンだとの第九や人気の第7番も入りそうだ。

 

確かに気分が高まる。

 

私の場合

マーラー交響曲第6番「悲劇的」

 

というパターンが多いようだ。

 

「悲劇的」だ。

調整は明るい長調ではなく短調

イ短調だ。

 

でも、気分が高まるのである。

 

重々しく続く行進のようなリズムで曲は開始される。

そのまま聴いていれば更にふさぎ込みそうだ。

 

だから、私が昔からやっている方法は

テンポを合わせながら部屋を歩き回り

「エアー指揮」をする。

 

バーンスタインが激しく指揮していた映像を思い浮かべながら。

 

この作業

自室で、人目に付かず、ひとりで実行することが必須だ。

 

第1楽章は約25分。

これだけで結構吹っ切れるのだ。

 

「気分も上がってきたし、さあ、やるべきことに取り掛かろう」

 

とはならない。

 

「この先。まだまだ、曲が続くではないか。」

 

美しく涙が出るようなアンダンテ。

ハンマーが打ち下ろされる怒涛の終楽章。

 

ここまで聴かないとマーラーに失礼だ。

 

そして聴き終わる。

 

通して聴くとこの曲、結構疲れるのだ。

しかも時間は1時間20分経過。

 

「ああ、やらなくてはいけないことをする時間が、短くなってしまった。」

と、また悩みが湧き上がってくる。

 

しかも、この曲は

「第2楽章と第3楽章の順番がどうだ」

とか

「ハンマーを打ち下ろす回数がどうだ」

とか

いろいろな説が飛び交っていて、それはそれで、また悩ましいところ。

 

テンションをアップさせる曲

そろそろ、短い曲を新たなレパートリーに加えないといけない。

 

【ワクワク!ディスク】

指揮:ガブリエル・フェルツ

演奏:シュトゥットガルトフィルハーモニー管弦楽団

録音:2008年2月15日 

   リーダーハレ・ベートーヴェンザール(シュトゥットガルト

   ライブ録音

 

※この曲は名盤がたくさんあるが、最近はこのディスクを良く聴く。

 ライナーノートにはフェルツによる作品に関する考察も記載があって

 第2楽章、第3楽章についてもある。ちなみに彼の結論は

 第2楽章はスケルツォ、第3楽章はアンダンテである。

 私もそのほうがしっくりくる。

 演奏も熱く激しいもの。