あんたなんて大嫌い!でも、そのうちに・・ ブルックナー/交響曲全集
指揮:オイゲン・ヨッフム
ブルックナー
偉大な作曲家のひとり。
である。
「到底好きになれそうもないな、ブルックナーの作品は」
と思っていたのであるが。。。。
最近では
「ああ、ブルックナーを大音量で聴きたいなぁ」
と思う始末。
わが身にどういう変化があったのだろうか。
ブルックナー、と言えば?
・曲が長大である。
・同じような旋律が弱くなったり、強くなったり、また弱くなった
・メロディーが口ずさみにくい。だから、印象に残らないし、曲も
・すべて同じ曲に聞こえてしまう。
・コンサートで聴いても、正直眠くなる。
などなど
また、交響曲には、いろいろ「版」があって、詳しい方は
「それぞれの違いはこうである」ということがわかっていて
「今回の演奏は〇〇版のようだけど、ここがちょっと違う」
と終演後に議論の花が咲く。ようである。
そのようなブルックナーが、どうしてわが懐に入ってきたのか?
聴く機会が必然的に多くなったこともあるが、一番大きなきっかけ
「ステージ近くの席でブルックナーを聴いたこと」
である。
コンサートでは安席で聴くことがほとんど。
なので、ステージとの距
でも、安席であってもサントリーホールの安席はステージ後ろとス
ゲットする競争率も高いのだが、運よくここをゲットした公演で聴
これで彼の印象が大いに変わってしまった。
バレンボイム指揮のシュターツカペレ・ベルリン。
ブルックナー・チクルスだから、ブルックナー以外の選択肢はない
必然的にブルックナー。勇気を持って聴きに行った。
ブルックナーは金管が一斉に大音量で咆哮する場面が多くあるのだ
いままで遠距離で聴いていたブルックナーとは全く違う。
演奏者の様子もよくわかる。
顔を真っ赤にしながら吹きまくる表情は、また聞き手の心を揺さぶ
強奏の部分だけではない。
急に訪れる静寂の時。弦が刻むような、緊張感ある旋律を奏でる時。
眠くなる暇がなかった。
せいぜい4番と7番くらいしか、じっくり聴いていなかったブルッ
交響曲全曲をCDで繰り返し聴き、いつの間にか生でもあれこれ聴
「ブルックナー、もちろん好きですよ。」
と言えること。これはクラシック音楽上級者、になったような気分
いままで苦いと思っていたビールが、上手い、と感じたような、大
何がきっかけで好きになるのか、わからないものです。
まだ意味がよくわからないクラシック音楽もあるのですが、そのう
これだからクラシック音楽は面白い。
ああ、でも、まだまだブルックナー初心者であるのは間違いがない。
「版」のことは、正直よくわかっていません。
これもそのうちに・・
※馴染みない交響曲は、全楽章聴くのは大変だけど、どこかの楽章だけが気に入る場合がある。それを探して楽章をつまみ食いしながら聴いていたのも、お近づきになれた秘訣のひとつ。