指揮:アンタル・ドラティ
をまっさきに思い浮かべる、という方は多いはず。
私もそのひとり。
間違いなく彼の代表作であり、その初演がスキャンダラスなものであった
というエピソードもついて回るからで。
そして、
「春の祭典」が一番多いのでは無いか?
今でこそ多くのディスクがあり、
某音楽雑誌では、この作品だけの特集が組まれ
第九のように「もうクラシックのスタンダードになった」と書かれていたりするのは
「そうだ!」と思うのと当時に
「ええっ?」
と思ってしまったり。
正直、私にとって、最初聴いたときは、なんだかよくわからない
騒ぎ立てる「変な曲」。
そして
ジョン・ウィリアムスが映画「ジョーズ」のために作ったテーマ音楽と
見事にシンクロした。
「ジョーズ」
あの、子供心にすごい恐怖を感じた映画。
そして、あの音楽。
♪ダ~ラ、ダ~ラ、ダ~ラ、ダラ、ダラダラダダダダ・・・♪
「ダ~ラ」が正解かどうかはわからないが
私は「ダ~ラ」と言いながら
友達に徐々に歩み寄ってサメが噛みつく様を遊びで演じていたが。
「変な曲」であり「恐怖を感じる曲」でもあった。
ストーリーも、生贄になった女性が踊り狂い、そして死んでしまう
というものであったから。
そんなストラヴィンスキー
バレエ音楽だけではなく
交響曲も作っていて、そんなに多くは演奏されないが
という3作品は知っていたが
「交響曲第1番」
なるものの存在を知り聴いてみた。
「この曲は誰が作曲したのでしょう?」
というクイズが出されたら、おそらく誰も当てられないはず。
それくらい「ストラヴィンスキー臭さ」=「ハルサイ臭さ」
がしない「爽やかな香り」
すごく聴きやすくていい曲なのである。
ロマンティックなところもあったりするが、そんな中でもちょっと
パンチが効いているというか、おお、と思うところもあるのがいい。
10代後半の若々しさ
リムスキー=コルサコフに習っていた頃なので、その影響も感じられる。
とわかるという作風だが、最初は普通のタッチで描かれていたのと同様
基本がちゃんとあって、それをベースに違う方向へグイっと曲がっていくる。
その曲がり方が、凄く極端で周りからすると「異端」になり、支持されない時があっても
それがいつしかスタンダードになっていく。
出過ぎた杭は打たれない
今やサラリーマンもそんな時代になった。
さて自分はどうか?
※「第1番」はあるが、「第2番」はない、はずである。
どうして?